仙台港「ルートマップ」の提案
施設同士を繋げた情報発信について
高橋雅登
日原研究室
2020 年度卒業
多数の商業施設及び公共施設が隣接していながら、その施設の認知度に差がある状態である仙台港周辺地域に着目し、その認知度を全体的に増加させる施策の提案を行った。仙台港周辺地域に訪れたいと考えているユーザーたちに対して、設置されてある一個の施設のみならず、回遊性をもたせた導線を示し、当該地域を相乗的(全体的)に認知させるための施策制作である。

はじめに

2015年7月1日、宮城県仙台市の仙台港周辺にに「仙台うみの杜水族館」が開館されたことは、大きな話題を呼んだ。仙台港周辺の施設である「三井アウトレットパーク仙台港」や「夢メッセみやぎ」に並び、仙台港周辺の商業施設がさらに充実することになった。一方で、そうした魅力ある施設が仙台港周辺に群雄していることについて、一般の人々の認識は低い。そこで、その認識を広めることについて研究を始めた。

調査

文献調査

仙台港周辺の商業施設及び公共施設の現状、訪問者数や認知度について調べた。

現地調査

調べた地域に実際に訪問し、現地で施設を調べる。

施策の提示

調査結果をもとに、該当地域の施設を相乗的に認知させる施策の提案を行う。

制作

該当地域の施設を全体的に認識してもらうためのルートマップ及び、その情報を発信するWEBサイトの制作を行う。

研究方法

提案内容

各観光施設の認知度を向上させ、施設同士の相乗効果を生み出すためには、多くの商業施設が隣接している点を分かりやすくすること、その地域を自分の足で探索したい、他の施設へも訪れてみたいと感じてもらうことが重要であるという仮説を立てた。この仮説のもと、仙台港の施設を目的とした訪問者が、目的としている施設以外の施設への関心を持つきっかけを生み出すために、仙台港周辺の施設を結びつけるルートマップの制作およびその情報を発信するWEBサイトの制作を行った。

制作

1.分析

ルートマップを制作するにあたって、質的データ研究ソフト「MAXQDA」を用いた。該当地域の訪問者の口コミを分析し、訪問者が辿るストーリーラインを考察することで、ルートマップのコンセプトを考案した。

2.ルートマップ

上記で考案したコンセプトをもとに、ルートマップを作製した。

3.WEBサイト

ユーザーが施設に関心を持つきっかけを生み出すことを目的とし、ルートマップを始めとした情報を発信する。画像でユーザーの興味を引き、ルートマップ、施設紹介、ギャラリーなど興味を持ったコンテンツのページに飛ぶことができる。

まとめ

まとめ

仙台港という地域は、魅力的な施設を多く持つ地域である。しかし、施設が隣接している点や、施設の認知度に差があることも分かった。この施設の認知度を向上させ、来訪者の施設間の移動をさらに増加させることで、より多くの人々に仙台港の魅力を最大限に知ってもらい、さらなる集客を望むことも可能であると考える。

おわりに

ルートマップという形で施設の情報を提供することで、1個の施設のみを目的とした訪問者にも、目的の施設以外の多数の施設の情報を見てもらい、関心を持ってもらうことが期待できる。関心を持ってもらうことが、仙台港周辺に多数の商業施設及び公共施設が隣接しているということを認識してもらうきっかけとなるだろう。

参考文献

(1)三井アウトレットパーク仙台港

https://mitsui-shopping-park.com/mop/sendai/search/result.html

(2)うみの杜水族館

http://www.uminomori.jp/umino/28883/index.html

(3)夢メッセ宮城,夢メッセ宮城発VOL21 2019秋号

https://www.yumemesse.or.jp/wp-content/themes/yumemesse/common/pdf/ym21.pdf

(4)スリーエム仙台港パーク

https://tohokudaiken-management.com/3m-sendaiko

 

研究を終えて

仙台港という地域は自分にとってとても身近な地域でした。しかし、改めて調べてみると、近隣住民である自分でも知らないこともあり、驚きました。「夢メッセみやぎ」や「三井アウトレットパーク」「仙台うみの杜水族館」といった、有名な施設だけでなくもっと多くの魅力ある施設があることにです。特に「スリーエム仙台港パーク(仙台港中央公園)」は、存在は知っていて、行ったこともありました。しかし、改めてその公園に訪れた際に、知らなった光景を見ることができました。親子連れや釣り人達の賑わいや、仙台港を一望できる展望台といった光景です。このような新しい発見をしながら、改めてこの地域の魅力を感じることができました。是非、多くの方にこのような多数の施設が隣接する仙台港という地域について興味を持ってもらい、実際にこの地域に訪れてもらいたいです。

メニュー