【プログラムレポート03】
DG#01 「デザイン情報特別講義Ⅰ・Ⅲ」共同講座
講師:芦沢啓治(石巻工房代表)西田司(オンデザインパートナーズ)
日時:2017年5月12日(金)16時10分〜17時40分
場所:宮城大学 大和キャンパス グループ演習室

 今回、芦沢啓治氏と西田司氏を特別講師としてお招きし、お二人にレクチャーをしていただき、総括としてお二人と中田教授、土岐准教授とを交えた計4人でトークセッションを行った。テーマは「建築を捉える」ということで、建築をどの切り口から紐解いていくかという内容のディスカッションであった。初めにこれまでのお話の中で中田教授が気になった点についての質問からダイアローグがスタートした。
これまでのレクチャーの補足として、会話の中でとあるテーマが出てきた。それは設計にかける思いである。設計を行う際、どんなことを意識しているかという話題があがり、芦沢氏は10年後まで活動が続くような設計を心がけているとのことだった。その地域に根付くような建築物を造るために情報収集は欠かせないという。
幅広い活動を行ってきたお二人に、学生からの質問があった。スランプに陥ったことはあるのかという質問に対し、お二人とも「それは当然ありましたよ」とおっしゃっていた。西田氏はそういう事態に陥ったときは人に話すことで解消しているとのことだった。自分の中で答えが出せなくなってしまったときは、人に「これどう思う?」と聞いて客観的に判断してもらうことで新しく一歩を踏み出しやすくなるとおっしゃっていた。
芦沢氏がデザインをするうえで一番大切にしていることとして印象的であったのは、「プロジェクトは絶対途中でやめないこと」という思いだった。芦沢氏の仕事のスタイルは頼まれた依頼は断らないというもので、一度プロジェクトを始めたら、どんな形であれアイディアは常に積み重なっていくため形になっていくという。そしてアイディアを磨くためにはローカルに触れることが重要ではないかとおっしゃっていた。主に建築をデザインする人に言えることで、設計を考える際、その敷地にある建築物を実際に自分で見学し、体感することでそのデザインのあり方を発見出来たりする。アイディアの生み出し方について貴重なご意見をいただくことができた。
今回のディスカッションでは、建築というものは、問題点をただ解決するという一対一の方法だけではなく、様々なアプローチの仕方で課題を解決できる方法であるという結論に至った。興味の幅を自分で狭めず、実際に体感することで新しいデザインを作り出すことができるということを学ぶことができたダイアローグであった。
事業構想学部デザイン情報学科4年
丹野里佳

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